旬の味覚をたっぷり味わう「コースメニュー」
五感で堪能『炭火和食つかだ』
すっかり夕暮れも早くなり、ひんやり冷たい空気が身にしみる今日この頃。
北風が冷たくなってくると、恋しくなるのは人…ではなく「冬の味覚」です。
なかでも旬を迎える「海の幸」は、これからが一番おいしい時季。
「さば」「きんき」「さわら」「あまだい」…脂ののった味わいは、まさに美味。
日本人に生まれてよかったな、と実感できるひとときです。
…というわけで、日本の冬を味わいに『炭火和食つかだ』にお伺いしました。
場所は、中目黒駅から徒歩3分の好立地。
「炎」をイメージした巨大な墨絵が目印です。
『炭火和食つかだ』は、今年の6月29日にオープンしたばかりの新店。
ディレクションは、日本を代表するクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏。
それだけに、和のエクステリアや囲炉裏のあるオープンキッチンなど、モダンテイストの空間デザインはオシャレ。
店内外に描いている墨絵のアートも、佐藤可士和氏が手がけているそうです。
こちらのお店で提供するメニューのメインは、生産者が愛情をかけて育てた食材。
四季折々の旬の食材が持つ味わいを最大限に生かしながら、炭火で調理していきます。
そして職人が使い分ける炭火は「三種」。
● 串に通した食材を囲炉裏に立てて焼いていく「原始焼き」
● 炭の上で、食材をジューシーに焼き上げる「炭火焼き」
● 表面を藁で炙って香ばしい薫りをまとわせる「藁焼き」
アラカルトなら「素材別」だけではなく、「焼き方別」で、メニューを選べるところも面白いです。
職人の技術によって、海・山・里で育まれた上質な食材が「炭火和食」として、新しいおいしさを楽しませてくれるます。
そして、もうひとつ。忘れてはならないのが、料理に合う、こだわりの日本酒。
料理とのペアリングに造詣に深いソムリエが、日本酒を監修。
料理の味わいを引き立てる、よりベストの銘柄を提案してくれるというから、あまり日本酒の知識が無くても安心です。
それでは、メインメニュー「冬の6,000円コース」と共に、マリアージュを楽しみたい日本酒もご紹介していきます。
■「生雲丹の大トロ巻き」
■「真澄 山廃純吟 吉福金寿」
極上の「大トロ」の上にのせた「生雲丹」が、何とも贅沢。ほろりと崩れるごはんと共に、口のなかで「生雲丹」と「大トロ」のとろける食感を堪能できます。さらに「真澄」が、料理の甘味をより一層引き立てるので、おいしさの相乗効果は抜群です。
■「蕪の蟹真薯射込み揚げ バラ海苔の和だし掛け」
■「澤屋まつもと 守破離 五百万石」
「蕪の蟹真薯射込み揚げ」の下に「バラ海苔」を敷いて、上から炭火で温めた急須の和だしを掛けて仕上げるひと品。食感の残る蕪に、ふんわり香る海苔と和だしの風味。そして「澤屋まつもと 守破離 五百万石」が、料理の味わいを引き立ててくれます。まさに相性抜群のコンビネーションです。
■「鮮魚の藁焼き入りお造り3点盛り合わせ」
■「満寿泉 TORON」
全国の漁師から届く、鮮度抜群の魚をお造りにしたひと品。右から、静岡県網代の今朝獲れの「サバ」、長崎県五島列島の「スジアラ(沖縄県名:ミーバイ)」の藁焼き、福井県日向の脂ののった「サワラ」が並びます。「満寿泉 TORON」は魚料理に合わせてつくったという日本酒。それだけにキレのある澄んだ味わいがぴったりマッチしています。
■「藁で焼いた最上鴨のたたき」
■「七本鑓 純米 渡船」
山形県最上郡で飼育しているオリジナルブランドの合鴨「最上鴨」を藁で焼き上げたメニュー。ほのかなスモークの香りが食欲をそそります。まず、一切れ目はそのまま何もつけずに。二切れ目は塩と胡椒で。三切れ目は山椒バルサミコソースと、それぞれの異なる風味を楽しみましょう。お米を食べているような麹感の強い「七本鑓 純米 渡船」の奥行きのある味わいが良く合います。
■「きんきの干物原始焼き」
■「五人娘 醍醐のしずく」
脂ののった表面は「松笠焼き」のようにパリッとしているのに、中はふっくらと焼き上がっている、まさに至極の逸品。高級魚「きんき」ならではの甘味のある味わいにとろけそうです。さらに料理のおいしさを引き立ててくれる日本酒は、菩提もと仕込みの「五人娘 醍醐のしずく」。柑橘系のようなフレッシュなさわやかさと、乳酸系のすっきりした味わいが抜群のコラボレーションです。
■「酒肴三点盛り」
■「富久長 白麹 純米 Shell Lovers(シェルラバーズ)」
言うまでもなく、お酒と相性抜群のおいしい酒肴がズラリ。右から「マダコ柔らか煮」「子持ち昆布」「あん肝ぽん酢」。そして合わせる日本酒は「Shell Lovers(シェルラバーズ)」。女性の杜氏が手がけているという、ちょっと珍しい銘柄は、柑橘系のようなキリっとした酸味と、ほのかな甘味が、魚介の風味をぐっと引き立ててくれます。
■「本日の炭火焼き羽釜飯 甘鯛とイクラ、銀杏の羽釜飯」
まず最初に「羽釜飯」を炊き上げます。そして「甘鯛」をじっくり炭火で焼き上げてから、両者をテーブルへ移動。「羽釜飯」に「甘鯛」を入れて、丁寧に混ぜ合わせてから、お椀によそっていきます。半分ほどいただいたら、一緒に添えられている出汁を入れて「お茶漬け」感覚でサラサラと。「甘鯛」の香ばしさがグッと増して、おいしさも一段とアップします。
■「安納芋の胡麻きんつばと煎茶アイス添え」
最後はデザート。アツアツの「安納芋の胡麻きんつば」と、冷たい「煎茶アイス」のコントラストが絶品。食感の違いもアクセントになっているので最後まで楽しめます。芳醇な香りの「ほうじ茶」も、おいしくいただきました。
…と、気がつけば、お腹もいっぱいに。ごちそうさまでした。
今回のコースで印象に残っているのは、やっぱり「きんきの干物原始焼き」。
「原始焼き」ならではの食感とおいしさはもちろん、初めて体験した「五人娘 醍醐のしずく」の柑橘系のような日本酒は、もう一度味わいたい、リピート確実のコンビネーションです。
ちなみに次回は、アラカルトでいろいろ頼んでみようかな。
もちろん、カウンターに座って、職人の技を見ながらいただきたいです。
これからの旬を迎える「海の幸」のおいしさを最大限に引き出した炭火焼きのクオリティーの高さに驚かされます。
「生雲丹」から「さばの刺身」、「きんきの原始焼き」まで味わえる贅沢。
しかもお財布にやさしい価格なので、安心して食べられます。
スタイリッシュな空間でカジュアルに楽しめる『炭火和食つかだ』。
冬の味覚をたっぷり堪能して出かけましょう!
このページのデータは2018年10月30日現在のものです。
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