仕事帰りや旅先で、気になったお店にふらりと入ってみたい。誰かと約束していなくても、もっと気軽に飲みに行きたい。そんな風に「ひとり飲み」を楽しむ女性が増えています。 自由にマイペースに楽しめる、女性のひとり飲みにぴったりなお店をご紹介します。
ひとりの時間をゆっくり過ごせる飯田橋の隠れ家『お茶とお酒 茜夜』
※営業時間・定休日・メニュー等が変更となる場合があります。詳細は店舗までご確認いただくことをおすすめします。
※不定期営業中のため、事前にホームページ等で営業日をご確認ください。
●お茶とお酒 茜夜 www.akane-ya.net/
仕事のあとのちょい飲みにちょうどいい、ひとり飲み女子のオアシス『茜夜』
仕事や用事の帰り道、どこかでサクッと飲んで帰りたい。
ずっと自宅にこもりがちなリモートワークの合間、ちょっと気分転換したい。
といっても、こういうときにひとりでふらっと寄れるお店って、どうやって見つけたらいいんだろう…。
そんなとき、女性がひとりで気軽に行けるおすすめの一軒が、飯田橋駅東口からほど近くの路地にある『お茶とお酒 茜夜』。
オフィスビルに囲まれた古民家風の小さな建物は、うっかり通り過ぎそうなほど控えめな佇まい。
入口のとっくりとお猪口のステンドグラスの看板が目印です。
看板に書かれた「おかえり前のちょい飲み、ちょいごはん」の言葉に誘われ、階段を上った先には、こぢんまりとしたシンプルな空間が広がっています。
決して広くはない店内ですが、すっきりとしたインテリアと通りに面した大きな窓のせいか、不思議と窮屈さは感じません。
テーブルと椅子はすべて窓や壁に向かって配置されており、いわゆる対面式のカウンターではないけれど、全席がカウンター席です。
ひとりで飲みながらゆっくり過ごすなら、解放感を感じられる窓際の席もおすすめ。
アンティークの雑貨や季節の草花がさりげなく飾られた店内は、ひとことで言うと「センスのよい空間」。
でも、それだけではない、不思議な居心地のよさがあります。
バーではないし、カフェとも違う。
はじめて来たのに妙に落ち着く店内は、まるで自分だけの秘密基地のよう。
女子のひとり飲みというと、無意識のうちについ肩に力が入ったり、“おひとりさまを楽しむ自分”を過剰に意識しがちですが、ここでは誰の目も気にせずに自分のペースでくつろげる、ゆるやかな空気が満ちています。
日本茶インストラクターの店主が淹れるおいしいお茶はリフレッシュ効果抜群!
店名のとおり『茜夜』は、お茶とお酒がコンセプトのお店。
日本茶インストラクターの資格を持つ店主の柳本あかねさんは、お店を営みながら、普段の暮らしに取り入れられる日本茶の楽しみ方を提案しています。
「日本茶は日本人にとって、なくてはならない飲み物。でもあまりに身近すぎて、その素晴らしさに気づかないことも多いと思います。おいしい日本茶を味わって、ぜひその魅力を知ってほしいですね」。
そんな柳本さんおすすめのお酒のメニューは、焼酎を水出し緑茶で割った「煎茶割り」。
上質な茶葉を丁寧に淹れたお茶ならではの、すっきりとした苦みと旨味、ほのかな甘みが広がります。
考えてみたら、お茶といえばティーバックかペットボトルのお茶を買うことがほとんどで、
こんな風にじっくり味わう機会ってなかったかも…。
日本茶にはカテキンやビタミンCなどの栄養も豊富。
深みのある鮮やかなグリーンと爽やかな香りはリフレッシュしたいときにぴったり。
日本一のお茶の産地・静岡県出身の柳本さんが選ぶお茶は、静岡県産が中心。
お店ではビールやワイン、日本酒などのほか、煎茶やほうじ茶、日本茶を使ったドリンクも味わえます。
「希少なお茶も揃えているので、お酒が好きな人はもちろん、お酒を飲まない人や、おいしいお茶を楽しみたいとき、ぜひ気軽に来てください」と柳本さん。
季節の「こつまみ」を始め、丁寧でシンプルな料理がしみじみおいしい
飲みながら軽くつまみたいときのおすすめメニューは「本日のこつまみ3品」1300円。
季節の素材を使った“小さなおつまみ=こつまみ”は見た目に可愛らしく、器使いも素敵。
この日の「こつまみ」は、「エリンギのバター醤油炒め」「秋ナスの揚げ浸し」「ぶどうの白ワインサラダ」。
ブドウのサラダはクミンの香りと塩気がアクセントになった意外な味わい。
「よつ葉バター」を使ったエリンギ炒めは、シャキッとした食感とバターの風味が絶妙。
ナスの揚げ浸しは注文後に揚げたてを作ってくれるので、熱々&ジューシー。
特別なものは使っていなくても、一品ずつ丁寧に作られた料理はしみじみとおいしく、次第に一日の疲れがほどけていきます。
「油揚げのあぶり醤油」550円は、京都「とようけ屋」の油揚げを焼いてお醤油をたらした素朴な一品。
派手さはないけれど、噛むほどに大豆の旨みと甘みがにじみ出す滋味深さ。
こんなふうに、『茜夜』には、シンプルながらセンスの光るおつまみが揃っています。
※現在はコロナ対策のため、メニューを減らして営業中。
さらに、おなかが空いている人には、締めのご飯ものも用意。
人気メニューの「二十四節気の中華小粥」には、暦に合わせて身体をいたわる食材を使用。この日のお粥には、白キクラゲと長芋が入っていました。
「忙しいと季節の移り変わりに気付かないことも多いでしょう? 些細なことだけれど、食事から季節を感じられたらと思って」と柳本さん。
旬の食べものにはおいしいだけでなく、体調を整えてくれるはたらきもあるそう。
口当たりがよくやさしい味のお粥は、お酒を飲んだ後でもスッとお腹に入り、身体も心もじんわり温めてくれます。
ほか、しっかり食べたい人には「豚丼」「アボカドしらす丼」もおすすめ。
女性ひとりで安心して来られる「かけこみ寺」のような空間を守りたい
BGMもない『茜夜』の店内はとても静かで、窓越しに見える飯田橋のオフィス街とは別世界の、おだやかな時間が流れています。
さらに、ミニマルな空間でありながら、ほかの席の人の存在があまり気にならないのが不思議。
席と席の間はさほど離れていないのに、一人ひとりのスペースはちゃんと保たれていて、なんだか透明な個室の中にいるようです。
それもそのはず、柳本さんは二級建築士の資格を持ち、コンパクトな部屋で快適に暮らすアイデアを紹介する『小さな家の暮らし』などの著書も執筆されている、まさに空間づくりの達人。
もともと神楽坂で日本茶カフェを営んでいた柳本さんが、飯田橋のこの場所で2012年に『お茶とお酒 茜夜』をオープンした理由は「自分が行きたいと思うお店がなかったから」。
「女性がひとりで気軽にお酒を飲めたり、ふっと肩の力を抜ける場所って意外とないですよね。仕事の後のクールダウンやリフレッシュしたいときにふらりと立ち寄れるような、カフェやバーとも違う店を作りたいと思ったんです」。
そのためか、『茜夜』を訪れる人は、ひとりの女性客がほとんど。
本を読んだり、スマホを見たり、PCで仕事をしたりと、各々が自由な過ごし方をしていくそう。
「お客さまそれぞれが自分の好きなスタイルで自由に過ごしてほしい」という柳本さんは、来店したお客には必要以上に話しかけたりはせず、適度な距離感を保ってくれます。
基本的に放っておいてくれるので、自分ひとりの時間をじっくり過ごしたいときにおすすめ。
たしかにここは、読書や仕事など何かに集中したいときにも、何も考えずただボーっとするにもぴったりの空間。
たとえるなら、子どもの頃押し入れの中で本を読んだときのような、母の胎内にいるかのような…そんな絶対的な安心感と心地よさがあるのです。
「コロナ禍のいま、見えない閉塞感で不安やストレスを抱えている人も多いと思います。ここは、元気じゃないときや疲れているときでも立ち寄れるような“かけ込み寺”のような存在でありたいですね」という柳本さんの言葉に、ぐんと気持ちがラクになりました。
そう、この場所は仕事終わりでメイクが少し落ちていても、髪が少しほつれていても、コロナ太りが気になっても「そんなこと気にしなくていいんだよ。今日もお疲れさま」とあたたかく迎えてくれそう…。
「女性ひとりでも安心して来られる聖域を守りたい」という柳本さん。
そんな彼女の大きなやさしさも『茜夜』の大きな魅力です。
ひとりの時間がほしいとき、素の自分でリラックスしたい夜、ぜひ息抜きに訪れてみてください。
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オチャトオサケ アカネヤ
お茶とお酒 茜夜
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東京都千代田区飯田橋3-3-11-2F
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・JR飯田橋東口より徒歩5分
・東京メトロ 有楽町線・大江戸線・東西線 A2出口より徒歩3分
・東京メトロ 東西線 A5出口より徒歩1分
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3,000円~4,000円
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定休日 土・日・月・祝休
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営業時間 17:30~22:30(22:00L.O.)
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