仕事帰りや旅先で、気になったお店にふらりと入ってみたい。誰かと約束していなくても、もっと気軽に飲みに行きたい。そんな風に「ひとり飲み」を楽しむ女性が増えています。 自由にマイペースに楽しめる、女性のひとり飲みにぴったりなお店をご紹介します。
リーズナブルにワインと料理を楽しめる、新宿三丁目『イル・バーカロ』はひとり飲みのオアシス
※都合により、営業時間・定休日・メニュー等が変更となる場合がございます。詳細は店舗までご確認をお願いいたします。
ヴェネツィアの立ち飲みバル「バーカロ」を再現した、ひとり飲みにぴったりなお店
新宿三丁目のイタリアン『イル・バーカロ』は、2000年にオープンして以来、新宿で20年以上営まれるレストラン。
こちらは、イタリア・ヴェネツィアではとてもポピュラーな飲食店のスタイル「バーカロ」を再現した店。ワインをメインとしたオステリアに、バルのようなスタンディングカウンターが併設されたタイプの店を、現地では「バーカロ」といいます。
「ヴェネツィアにはお酒好きな人が多く、街のあちこちにバーカロがあります。いろいろなバーカロをはしごしたり、朝仕事に行く前や昼休み、仕事帰りにと、1日に何度も同じバーカロに寄ってワインを楽しみます。人々の生活にとって、バーカロはなくてはならない存在なんです」と、支配人の藤原猛幸さん。
店内の奥はレストラン、手前のスペースはスタンディングエリアになっていて、これが実にひとり飲みにぴったり。
仕事帰りやディナーの前などにサクッと立ち寄ってワインとおつまみを楽しめる、まさにイタリア版立ち飲み酒場。
何といっても価格がリーズナブルなので、カフェ感覚で利用できるのが魅力。
ワインも料理もとにかくリーズナブル!新宿エリアのひとり飲み穴場店
店内に一歩入ると目に入るのは、料理がずらりと並ぶガラスのショーケース。
バーカロではこれらの料理は「チケッティ」と呼ばれ、好みの料理を選んでワインと一緒に楽しめます。
チケッティはなんと1品130円からと驚きの安さ!
カウンター手前のショーケースには野菜料理、奥には魚介の料理が各10品ほど並んでいて目移り必至です。
1品のポーションは少なめなので、いろいろな料理を少しずつ味わえます。まさにひとり飲みに最適なシステム。
ハウスワイン「オンブラ(赤・白)」は280円、スパークリングワイン「プロセッコ」は400円と、かなりリーズナブル。
オンブラは小さめのグラスに並々と注ぐのがヴェネツィアスタイルだそう。
ほかにもイタリアワインは赤・白各5種類あり、400円台からと良心的な価格です。
「ワインは自社で輸入しているので、安いお値段で提供できるんです」と藤原さんが言う通り、これはまさに”イタリア版せんべろ酒場“と呼びたくなるコスパの高さ。
お財布にやさしい価格帯なので、ちょっと飲んで帰りたい日やお腹が空いたときに、気軽に行けるのもうれしいポイント。
種類豊富なおつまみ「チケッティ」と一緒にワインを楽しもう
ショーケースに並ぶたくさんのチケッティから、悩んだ末に選んだ料理がこちら。
カジキマグロのグリル、イワシのエスカベッシュ、ブロッコリー、生ハムなどを盛り合わせたひと皿は、全部で1000円ほど。
生ハムは注文を受けてからカットしており、日本では珍しい手動のスライサーを使っているそう。電動のスライサーと違ってハムに余分な熱が伝わらず、とても薄くスライスできるため、柔らかく繊細なくちどけを楽しめます。
そして、バーカロといえば外せない名物メニューが「ミートコロッケ」と「バッカラマンテカート(干しダラのペースト ポレンタ添え)」。
こちらはショーケースには並んでおらず、コロッケは注文後に揚げたてを提供してくれます。
「この2つは、ヴェネツィアのバーカロではどの店にも必ずある料理です。店によって材料や作り方も違うので、現地ではいろいろな店を食べ歩いてお気に入りを見つけるのも楽しいですよ」と藤原さん。
そんなの絶対楽しいに決まってる…。お話を聞きながら、ヴェネツィアのバーカロをはしごする光景が目に浮かび、思わずワクワク感が高まります。
「バッカラマンテカート」は干し鱈を使ったヴェネツィアの郷土料理。干し鱈を3日間水に浸けて戻し、皮や小骨を取り除いてほぐした身を牛乳で煮込み、フードプロセッサーで滑らかに仕上げるという、とても手間ひまのかかる料理。
これを固めたポレンタの上に盛り付けて提供。ポレンタの素朴な味わいに、バッカラマンテカートの塩気と旨みがよく合い、白ワインが進みます。日本では塩鱈で作る店が多い中、『イル・バーカロ』では本場の味にこだわり、手に入りにくい干しダラをわざわざイタリアから輸入して使っています。
ここはまさにヴェネツィアのバーカロ!徹底したこだわりで現地の雰囲気を再現
実際に店内はおひとり様の来店率が高く、一人でワインや料理を楽しむ女性客も多く見かけます。
年齢層も落ち着いていて、ハイテーブルやカウンターを止まり木に、気負わずサクッと飲める雰囲気。
ある日の夜、たまたまお見かけした年配のマダムは、いかにも通い慣れた様子でリラックスしてワインを楽しむ姿が印象的でした。年を重ねても、こういうお店でひとり飲みできるのって素敵。
「毎週のようにいらっしゃるお客様や、常連同士で顔見知りになり親しくなる方もいますよ。私自身もこの店に入ってから10年以上になるので、長いお付き合いのお客さまも多いですね」と藤原さん。
大都会・新宿のど真ん中に、こんなひとり飲みのオアシス、かつ居心地のいい空間があったとは…今まで足を運ばなかったことを激しく後悔。
壁にはヴェネツィアの有名なバーカロの写真が飾られ、イタリア語のメッセージがぎっしり。日本を訪れる際に「日本へ行ったらぜひここへ行くといいよ」と口コミで知り来店するイタリア人も多いのだそう。
店がオープンした20年以上前はスタンディングバルを見かけなかった時。昨今の立ち飲みやバルブームのはるか前にオープンした、日本における立ち飲みスタイルの先駆け的な存在でもあります。
ちなみに、レストランの天井に吊り下げられたたくさんの鍋も、ヴェネツィアのバーカロ特有のインテリア。とうもろこし粉をマッシュポテトのように練り上げるヴェネツィアのソウルフード「ポレンタ」を作る鍋を意味しているそう。
「皿やグラスなどの食器を始め、テーブルや椅子、家具、ヴェネチアンレースのカーテンやシェード、天井の梁や床のタイルなど、目に入るすべてのものをイタリアから仕入れています。この店にある日本製のものは、おしぼりとカトラリーくらいかな」と、藤原さん。
さらに、ホールやキッチンのスタッフは現地のバーカロで研修を積むなど、何から何まで徹底した再現ぶりが見事。まさに、ヴェネツィアのバーカロをそのまま持ってきたようなお店なのです。
新宿で長年愛される『イル・バーカロ』は、気軽にリーズナブルにひとり飲みを楽しめる、新宿エリアでも穴場的な立ち飲みバル。
ワインやイタリアが好きな人なら、絶対に楽しめるお店です。おいしいワインとチケッティを楽しみに、ぜひ訪れてみてください。
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イル・バーカロ
イル・バーカロ
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東京都新宿区新宿3-4-8 京王フレンテ新宿三丁目 B2F
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東京メトロ丸の内線新宿三丁目駅C2出口より徒歩1分
都営新宿線新宿三丁目駅C2出口より徒歩1分
山手線新宿駅東口より徒歩4分
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1,000円~2,000円(スタンディングバー)
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定休日 ビル休館日に準ずる
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営業時間 11:30~15:00(L.O.14:30)、17:00~23:00(L.O.21:30)/土・日・祝 11:30~23:00(L.O.21:30)
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