築地江戸前寿司の原点を味わう
『鮨 本店上ル』
築地に11/1オープン
1914年(大正13年)創業の『築地玉寿司』。そこの二代目店主を務めた「中野里こと」をご存じでしょうか?
東京大空襲で店舗を焼失するも、焼け野原から再建。まもなく100周年を迎える『築地玉寿司』の礎を築いた女性でもあります。
その生き様を描いたストーリーは、舞台にもなり、これまで4度にわたり上演されているほど。見たことのある人もいると思います。
今も脈々と引き継がれる『築地玉寿司』の原点とも呼ぶべき「中野里ことの想い」。
その「想い」を形にするべく、創業の地『築地玉寿司 築地本店』の2階にカウンターの鮨店を11/1(火)にオープン。
店名は『鮨 本店上ル』。平成通りに面した『築地玉寿司 築地本店』の横の階段を上り2階へ。趣のある扉の奥に、古き良き昭和を彷彿とさせる空間が現れます。
店内はカウンターのみの19席で完全予約制。メニューは「店主おまかせ」のコースを2種類用意。日本酒とのペアリングも楽しめます。
旬のネタを熟練の職人が丁寧な手仕事で仕上げる本格江戸前寿司の数々。その確かな味わいをカウンター席でじっくり堪能できます。
それでは、レセプションでいただいたメニューと共に、『鮨 本店上ル』の詳細をひと足お先にご紹介しましょう。
■「白子すり流し」
濃厚な鱈の白子を丁寧に2度裏ごし。クリーミーな味わいを楽しめます。
■「鮑お造り」
醤と肝を和えた醤油を新鮮な鮑に添えて提供します。
■「河豚白子飯」
ごはんの上にのせた河豚の白子をスプーンで崩して混ぜながらいただくひと品。
■「握り/本鮪とろ」
脂のしっかりのっている「鮪」は、とろけるような食感が最高です。
■「握り/白海老」
ねっとりとした食感と、独特の甘味が口の中いっぱいに広がります。
■「握り/本鮪漬け」
脂ののった「本鮪」が上品な甘味と旨味を楽しませてくれます。
■「卵黄醤漬け」
黄身の旨味をギュッと凝縮。モチッとツルッとした食感が面白いです。
そのほかにも「毛蟹」「真鰯」「黄金穴子」といったネタが勢ぞろい。赤酢のシャリと握る江戸前握りは『築地玉寿司』ならでは。
職人の技は言うまでもなく「つくり立ての瞬間を味わって欲しい」と、“回らない寿司”にこだわる『築地玉寿司』のプライドも感じます。
江戸前握り以外の「白子すり流し」「鮑お造り」といった、厳選素材にひと手間を加えた一品料理も注目の逸品。
さらに、冷蔵庫がなかった時代の長期保存の知恵「発酵」にも着目。自家製の自然発酵調味料「醤(ひしお)」を使用した料理も特徴です。
たとえば「卵黄醤漬け」は「醤(ひしお)」に漬けたコク味豊かな卵黄をシャリに乗せ、海苔で巻いていただくひと品。
「鮑お造り」には肝と「醤(ひしお)」を和えた醤油を添えて、「鰹」には玉ねぎの「醤(ひしお)」を合わせます。
旨み成分たっぷりの発酵調味料を活用することで、素材のさらなる美味しさを引き出すのです。
「箸休め」には、「もったいない」が口癖だった「中野里こと」の精神を受け継ぐ逸品も用意。魚の骨や皮、通常使わない部位を、無駄なく美味しく仕立てたつまみのメニューも予定しているそうです。
たとえば、戦後の混乱期にお店で販売していた手づくりの干し芋を現代風にアレンジ。デザートとして提供するとのことです。
また『築地玉寿司 築地本店』では「若い衆をかわいがりなさい」という教えが息づいているところも特徴のひとつ。
6年前には『玉寿司大学』を開校。若手職人の育成に力を入れています。その一環としてカウンター内には、育成中の若手職人がサポートで入り、 実践で学ぶ場としても活用しているそうです。
「私たちは海の幸の美味しさに真剣です」という理念のもと、世界に誇れる食文化「寿司」と向き合っている『築地玉寿司 築地本店』。
31店舗目となる『鮨 本店上ル』で、美味しい寿司と、深い歴史を感じてみませんか?
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