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【鎌倉】知る人ぞ知る人気の隠れ家『台湾キッチン 叙序圓(Jojomaru)』で、体に染み渡る本場台湾の朝食

王道の鶴岡八幡宮や鎌倉大仏を筆頭に、紫陽花や紅葉の名所など、関東屈指の観光スポットとしても名高い「鎌倉」。歴史的な建造物も多数点在している一方、近年若者を虜にしている話題のお店なども多く、新旧の文化が共存している街でもあります。
観光に留まらず、デートスポットとしても高い人気を誇る鎌倉エリアですが、そんな誰しもが憧れる観光地に、ひっそりと隠れ家のように佇む一軒の朝食店が密かに話題を呼んでいます。

鎌倉駅の東口から出て「鶴岡八幡宮」へ向かう「若宮大路」沿いにあり、鎌倉の名食べ歩きスポット「小町通り」からも直ぐの場所にあるのが、本舞台となる台湾朝粥・家庭料理店の『台湾キッチン 叙序圓(Jojomaru)』です。

風情漂う昔ながらの街並みも楽しみながら、歩くこと数分程度。


若宮大路通りを歩いていると、江ノ電バスの「若宮大路」停留所が目に留まります。

そのバス停の前に佇む、どこか懐かしい気持ちにさせてくれるレトロなビルの中に。

ビルの奥へと進み階段を上がると、突如として目に飛び込んでくるのが、一か所だけ別世界なスペース。

まさに異国情緒漂うアピアランス。古都・鎌倉を歩いていて、ここだけ完全に台湾を彷彿とさせる世界観に、必然的にワクワクさせられるはず。


鎌倉駅西口を出てすぐの御成町に、朝の時間だけ間借り営業していた朝がゆ専門店。2019年にこの地へ移転して再オープン。移転前から今もなお、鎌倉では知る人ぞ知る名朝ごはんが食べられる一軒として、多くのファンを虜に。地元民はもちろんのこと、鎌倉を訪れる観光客や、美味しさを聞きつけた人が遥々足を運ぶなど…実に幅広い層から支持されている、鎌倉を代表する朝ごはんの名店です。

オープンは7時30分ですが、平日にもかかわらず開店前から続々と人が訪れ、その人気の高さが伺えます。

笑顔が素敵な店主・平松さん
26歳で来日した台湾の台南出身の店主・平松さん。もともとは料理とは縁もゆかりもないサラリーマンでしたが、定年退職を機に「故郷の味を届けたい」との思いのもとスタートさせたのが、平松さんの真骨頂ともいえるこの『台湾キッチン 叙序圓(Jojomaru)』です。
子ども時代に毎日食べ、当時の食卓を再現した台湾の朝粥や薬膳スープなど、台湾ならではの家庭料理・台湾ローカルフードを朝から届けてくれます。
台湾人にとって、薬膳とは特別なものではなく、普段の日常になかに必ずある当たり前な存在。少女から女性に変わるデリケートな頃は、おやつは母が拵えてくれた、鶏肉を丸ごと煮込んで作った薬膳フードだったといいます。それほど日常的に口にしていたものだそうで、その台湾文化を少し垣間見ることができるのも『台湾キッチン 叙序圓(Jojomaru)』ならでは。
平松さんの実年齢を聞くと、誰しもが驚きを隠せないはず。若さと美の秘訣は、この薬膳が基盤になっているのだと改めて痛感させられます。

脳が反射的に台湾を連想させる、八角をはじめとした独特なスパイスの香りがふわ~っと広がる店内。食欲が駆り立てられる、なんとも幸せな気持ちにさせてくれる芳醇な香り。
香りに満ちた店内は、わずか12席ほどのこじんまりとした空間。

カウンター席のみで構成された店内ですが、そのなかには、台湾らしさが感じられる要素が随所に散りばめられています。

程よく落とした照明が、心地よい空気と時間を誘ってくます。



店の外には、現地の屋台でも良く目にするようなテラススペースが2卓。

普段はアルバイトの方含め、2~3人体制で営んでいる『台湾キッチン 叙序圓(Jojomaru)』。1人でもギリギリ切り盛りできる広さがベストなのだそう。

店に足を踏み入れて直ぐのショーケースに並ぶのが、セットになっている小鉢たち。常時8種類程度並び、その中から3つ選べるスタイルなのだそう。
小鉢は+60円で追加も可能。ベースは決まっているものの、その時々で内容は変わるようです。
朝食提供の朝営業は、7時30分から13時まで。
朝食メニュー▼
■ さつま芋粥/600円
■ 肉きのこ粥/1,000円
■ 日替わり粥/1,000円
■ お粥3種アソート/1,150円
【ちまき+お粥のセット】
■ さつま芋粥(小)+ちまき/1,050円
■ 肉きのこ粥(小)+ちまき/1,250円
■ 日替わり粥(小)+ちまき/1,250円
【薬膳スープ+お粥のセット】
■ さつま芋粥(小)+薬膳スープ/1,000円
■ 肉きのこ粥(小)+薬膳スープ/1,200円
■ 日替わり粥(小)+薬膳スープ/1,200円
■ ちまき+薬膳スープ/1,400円
※ 上記▲は選べる小鉢(3皿)付
※ 小鉢は一皿60円で追加可能
■ 日替わり薬膳スープ(四神湯 or 肉骨茶)
・レギュラー/1,200円
・ハーフ/600円
■ 鹹豆漿(豆乳スープ)/500円
■ ちまき/650円(1個)
■ 台湾豆花/150円
■ YETIジェラート各種/500円
※ そのほか、台湾ビールなどのアルコールをはじめとしたドリンク各種

「お粥3種アソート/1,150円」
朝ごはんに最適な「お粥」。朝食のなかで最もオーダー率が高いのが「日替わり粥(小)+薬膳スープ」だそうで、日替わりが鶏粥の場合は、とりわけ人気が高いのだそう。
なかでもお粥を全て堪能できる贅沢な「お粥3種アソート」は、先ずはどれも少しずつ食べてみたい人におすすめ。

「肉きのこ粥」
ベースのお粥が全て同じ味かと思いきや、種類に合わせて味も異なり、その味の違いも楽しめます。

口に入れた瞬間、鮮烈な美味しさが脳を呼び覚ましてくれます。お粥自体はシンプルで優しい味わいながら、濃い目に味付けされた肉きのこがお粥と混ざることで、丁度いい具合に調和。

クコの実やパンチの効いた生姜の風味もアクセントに。計算されつくされた完成度の高さです。

「日替わり粥(鶏粥)」
最も高い人気を得ている「鶏粥」。一見とてもあっさりとしていそうですが、最もお粥自体に出汁と塩味が効いているお粥です。

具材の鶏が主張控えめな、こちらも優しい味付けに。

鶏の旨味が凝縮された深みのある味に仕上がっていて、五臓六腑にまで染み渡る美味しさ。

「さつま芋粥」
「さつま芋粥」のみお粥自体のビジュアルがほかとは異なり、粟が混じったお粥に。


3種類のお粥の中でも、最も優しい味に仕上がっているのがこの「さつま芋粥」。

自家製の山椒塩と豆板醤
自家製の山椒塩と豆板醤がテーブルの上に鎮座していうので、こちらを混ぜてお好みで味変させるのがおすすめなのだそう。

味噌がベースの豆板醤は辛さだけでなく、味に奥行きと深味も出してくれるので、最初に口にした2種類のお粥とはまた違った美味しさを楽しめます。

そして驚きだったのが、肝心のさつまいもは潰されて使用されているものだと思っていたところ、最後に大ぶりな茹でさつまいもがお目見え。台湾粥ではこれが普通なのだそう。驚きと意外性にも優れた逸品です。

「ちまき+薬膳スープ/1,400円」
特に人気の高い薬膳スープは、売り切れることも多いようで、この日の日替わり薬膳スープは「肉骨茶(バクテー)」。

「肉骨茶(バクテー)」
豚のスペアリブ と冬菇、にんにくに12種類の生薬で煮込んだスープは、見た目の濃さとは裏腹に、塩ベースなのでさっぱりとしています。

すっきりとかつあっさりとした喉越しが特徴。使われている漢方薬は、八角、丁字、桂皮(シナモン)、独活(うど)、高麗人参、甘草(カンゾウ)、胡椒、生姜、大蒜(ニンニク)、クコの実、なつめ、柑橘系の皮(柚子や蜜柑)など。疲労回復、肩こり、頭痛、神経痛、冷え性、腰痛に効くと言われているので、疲れた体を癒やしてくれる一皿です。

ゴロっと大ぶりな骨付き肉は長時間煮込まれた痕跡があり、ホロホロっと簡単に骨からほぐれるほどの柔らかさです。

「ちまき」
そして手のひらサイズほどの立派なちまき。

「ちまき」
味付け卵や八角の味が染みた角煮、しいたけなどがゴロゴロと。ねっとりとした質感のもち米と一体になり、食べ応えも与えてくれる逸品です。

この日の小鉢は「よだれ鶏」「豆腐干絲」「甘辛ごぼう」「茎わかめの中華風」「ザーサイ」「食べるラー油で和えたキクラゲ」など。
どれもお粥のいい箸休め・お口直しになるものが勢揃い。
一品一品、どれをとっても丁寧な仕事ぶりが伺えるものばかり。お粥・スープ・ちまき…それぞれと真摯に向き合い、誠実なお心が料理にも反映されているのが印象的でした。

本場さながらの味わいを提供してくれる、鎌倉の小さな人気朝食店。鎌倉にいながらにして、まるで台湾を訪れたかのような気分に。
食べ終わった後も「美味しかったな…」といつまでも余韻に浸れる、身体が認める美味しい朝ごはん。一度訪れたら、新たな朝食の可能性を知り、必ず再訪したくなるほど病みつきに。
古都鎌倉で、朝は口だけでも台湾へ旅し、その後は鎌倉散策で心を満たしてみてはいかがでしょうか。
店舗情報
店名 | 台湾キッチン 叙序圓(Jojomaru) |
住所 | 神奈川県鎌倉市雪ノ下1-9-29 シャングリラ鶴岡 2F |
電話番号 | 0467-22-7899 |
アクセス | ●JR線 鎌倉駅 東口より徒歩約6分 ●江ノ島電鉄線 鎌倉駅 東口より徒歩約6分 |
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